小さい頃から、父が病気のため働けず、母は苦労していました。
小学校へ入学した頃から家が貧しいことを私はしっかりと感じていましたが、
忙しい母親の姿を見ながらも、
生活するのが精一杯なのを理解していました。
そんな中、母は手芸が好きな事もあり、洋服を作ってくれたり、
セーターを編んでくれました。
それは、どこにもないたった一つの私だけのオーダーメイド。
少し気に入らない形だったりもしても、
母のぬくもりや愛を感じる唯一のものでした。
私もお人形のお洋服や、お布団を
母の洋裁の端切れで作り、楽しんでいました。
洋裁や手芸はいろいろと挑戦しましたが、
20歳のころに
パッチワークキルトに出会い魅了され
結婚後にキルトショップを経営し、教室を開催していました。
その後もお教室は続けていましたが、
娘を亡くしてから、しばらくはできませんでしたが、
何よりも私の仕事を誇りに思ってくれていた娘のことを思い、
教室を再開しました。
製作するとき、お教室で皆さんと話すとき、
私の心の寂しさや悲しみを紛らし、癒してくれた手作り。
褒めてくれる娘がいなくなり、寂しくて仕方ないけれども、
いつも一緒に楽しんでくれてると信じています。
<平成16年の作品展>
〔たくさんの愛を込めて〕
kanaへと刺繍しました。涙つきの作品です。
〔大草原をかける子供たち〕
パターン名 ログキャビン(丸田小屋)
<平成18年作品展>
5会場教室 45名の皆さんが参加した大きな作品展になりました。
皆さんの力作を丁寧に展示できましたし、
何よりも皆さんの優しさや思いやりのご協力がとっても有難かったのです。
一つのことにみんなで取り組みことは大変さが多い分、
大切なことを学ばせていただけますね。感謝。